鏡餅が丸い理由とみかんをのせる理由 おいしい食べ方は?
お正月のめでたい鏡餅ですが、なぜ「鏡」と「餅」なの?って思いませんか?
平安時代(794年~)にはすでに習慣化されていたという鏡餅。
その名前や丸い理由など、鏡餅について紹介します。
鏡餅が丸い理由は?
鏡餅は餅を神仏に供える正月飾りであり、めでたい正月には欠かせないものですよね。
鏡餅は携帯食である「もちいひ(持飯)」に由来するといわれ、野外で行われることが多かった古代日本の祭事に参加する人が2枚重ねて持ってきたことで、その名前が残ったといわれています。
古代から鏡は三種の神器の一つで神聖なものとして扱われたことから、餅を鏡の形としたといわれます。
鏡と餅の結びつきはこういうことだったのですね。
その他、望月=満月のように丸くするという説、魂の再生を願って人間の心臓の形にしたという説もあります。
鏡餅にみかんの理由は?
鏡餅は三種の神器の象徴といわれています。
三種の神器とは「八咫の鏡(やたのかがみ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」「天叢雲剣(あめのむらくも)」のことです。
つまり、鏡餅が八咫の鏡で、その上の橙(だいだい)が八尺瓊勾玉、串柿が天叢雲剣を意味しているのです。
橙はミカン科ミカン属で、実は冬に熟して黄色になるが、木から落ちずに翌年の夏にはまた緑色になります。2~3年は枝についていることから「だいだい(代々)」と呼ばれるようなったとされます。最近では消費が落ち込み、ポン酢やマーマレードに加工されることが多くなりました。
みかんが使われるのは、同じように橙色になることや手軽に手に入ることで鏡餅にのせているようですが、橙を飾るというのは子孫が代々(橙)続きますようにとの願いが込められています。
神が宿るといわれる三種の神器にあやかるわけですから、みかんよりも、やはり橙をのせる方がいいでしょう。
鏡餅のおいしい食べ方
正月が明けて、鏡餅を食べるために砕くことを鏡開きといいますが、砕くとか割るという言葉は縁起が悪いので「開く」といいます。
刃物は使わず、槌(木槌、金槌)を使います。
一般的に1月11日が鏡開きの日とされますが、そこまでに餅自体は乾燥しひび割れを起こすぐらい硬くなっているので、砕いて汁粉や雑煮にします。
また、硬すぎて小さくできなければ、大きめのボールに水を入れて浸しておき、柔らかくなったら剥ぐようにして取っていきます。
取れたものをバターを敷いたフライパンに並べ、蓋をして弱火で数分焼けば、ふんわりしたおいしい餅ができあがります。
小さく砕けたものは、油で揚げて塩味をつければ、おいしいかき餅の出来上がり!おやつにもって来いですよ。
最後に
何気なく飾られている鏡餅ですが、すごく深い意味があったことに驚きました。
そういった意味で日本の文化は、外国からみてもとても興味深くみられているようです。
普段、住まいが離れていて親子でもなかなか行き来ができない家庭も少なくないと思います。
お子さんやお孫さんが帰ってくる正月こそ、鏡餅など日本の伝統・文化を受け継いでいくいい機会ではないでしょうか。
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